イワシ式

個人的なマンガの感想を細々と書くブログ

短編

人の心の奥にある禁忌(「バベルの図書館」感想)

年末の連投。感想書いてなかったけど、今年一番印象に残った作品。「バベルの図書館」(つばな、マンガ・エロティクス・エフvol74からvol83(2012年3月から2013年9月)まで連載。全1巻。)連載追ってるときは隔月ということもあってよくわからなかったが、…

風が語りかけます(「子供はわかってあげない」感想)

個人的に今年もっとも爽やかだった一作。「子供はわかってあげない」(田島列島、モーニングにて2014年3月から8月まで連載。全2巻) モーニングで連載追ってた時も、そのページだけ風がサァッと吹き抜ける感じで明らかに空気が違った。子供はわかってあげな…

忘れられない名作(「チュニクチュニカ」感想)

久しぶりのブログ更新。前に読んで感動したのが電子書籍で出てたので。結末は知ってるけど、それでもやっぱり感動した。「チュニクチュニカ」(水谷フーカ、2007年司書房から初版、2011年に白泉社から復刻版発行、全1巻)。チュニクチュニカ (楽園)作者: 水…

心ふるわす彼女のパーツ(「彼女のカーブ」感想)

2月は結局、ほとんど更新できんかった…。毎年この時期忙しいからあきらめてるけど。 さて、単行本出たら取り上げようと思っていた一冊、「彼女のカーブ」(ウラモトユウコ、エロティクス・エフvol.75~84(2012年~2013年)まで連載。全1巻)エロエフ掲載…

今日を生きる(「まじめな時間」感想)

前回の「黄昏乙女×アムネジア」に引き続き、幽霊の話。「まじめな時間」(清家雪子、月刊アフタヌーンにて2012年2月号から10月号まで連載、全2巻)。死んだ人は幽霊になる。 そして何年かすると現世への執着が薄れ、やがて消える。そんな死後の時間に何を思…

さよーならみなさん(「さよーならみなさん」感想)

初版が少なすぎたのか、発売直後は品切ればかりでAmazonでもすぐに在庫切れになってたマンガ「さよーならみなさん」(西村ツチカ、月刊!スピリッツにて2012年12月号から2013年8月号まで連載、全1巻)今は在庫も復活しているようで。さよーならみなさん (ビ…

ちっちゃな神様のハートフルストーリー(「百花のしるし」感想)

初回で「ふら・ふろ」をとりあげてますが、今回は同じ作家の作品「百花のしるし」(カネコマサル、電撃大王ジェネシス2011 Vol.1~2012 Vol.5まで連載。全1巻)。ちょうど前回のエントリで書いたのが「神様がうそをつく。」なんてタイトルでしたが、こちら…

その嘘に手を伸ばし生きていく(「神様がうそをつく。」感想)

短いながらも深く感じさせる一作「神様がうそをつく。」(尾崎かおり、アフタヌーン2013年5月号から9月号、全1巻)漂う閉塞感の中での、少年と少女の一夏の物語。 以下、ネタバレ多めなので注意。神様がうそをつく。 (アフタヌーンKC)作者: 尾崎かおり出…

アラサーは悶々としてます!(「mon*mon」感想)

さわやかな少年向けファンタジーの「リンドバーグ」を取り上げた次がこれでいいのか、とも思うが某女性誌を思わせるタイトルの「mon*mon」。(シモダアサミ、マンガ・エロティクス・エフvol74, 76-82にて連載(2012年3月から2013年7月まで)、全1巻)。mon*…